老鶯日記

むかしの鹿児島の面影を求めて、庭の花とともにつづります

一言の難しさ

中国春蘭の花

蓮の植え替えを、朝からせっせと行いました。赤土に腐葉土を混ぜては、こねての繰り返しでなかなかくたびれます。泥まみれになりますが、蓮根はしっかりしていて、夏には、きっと花が咲いてくれることでしょう。

今は来られないH先生。琵琶歌の蓬莱山を謡う時の「めでたやな」のあの一言は、五年経っても耳に残っています。他の方々は、乱調子の普段のH先生の謡い方を良くは言いませんが、自分が弾奏会で弾きながら、初めて、気持ちのこもった一言が表現できないことに気づきました。その日から、空歌ではいけないのだなと思いました。まるで蘭の香りのようです。人それぞれの人生で、表現に差が出るのかもしれません。