老鶯日記

むかしの鹿児島の面影を求めて、庭の花とともにつづります

露草

ツユクサの青色 庭の片隅で、毎年、初夏から咲き出すツユクサ。自然に生える草たちも、植えたものと同じ命と、そのままに育てます。でも、園芸種の花が、どんなに奢侈な花色を魅せて、人の目を楽しませても、こんな小さな花の青色にも勝てない気がします。ま…

體源鈔

浜菊 日本の音楽書の古典はいくつかありますが、最初に読んだのが、笙の豊原家の體源鈔だったので、いまでも時々、手に取ります。漢文の部分は読めないので、読める部分を拾っていく感じでも、なんとなくわかる個所はあるものです。 管絃は、慈悲の心を持っ…

譜に残すこと

すみれの花 春の夜、うつらうつらと眠気に誘われ、手が動かず、耳も利かず、練習になりませんでした。気がつくと、舟を漕いでいる始末。 練習の時に、いつも弾法を譜に残すことの大切さを説かれるのですが、なかなかできないものです。弾き方は、なんとか記…

春の野

藤花 梅ヶ渕に少し立ち寄りました。よく晴れた空には、ツバメが飛び交い、川沿いには、若葉の上で蝶や蜻蛉が羽を休めていました。春を喜ぶように揚羽蝶が、活き活きと飛んでいきました。昼下がり、訪れる人も少なく、一人二人すれ違いましたが、静かなお堂で…

琵琶曲 城山

一ハ(いちはつ)の花 琵琶曲『城山』の練習をするとき、弾奏を見ていて、本気度が高すぎて圧巻されます。昔の方の録音を聞いてみても、ものすごく絃を張り、糸巻が壊れないか心配する程の緊張感です。この曲に対しては、特別な思いを、弾く方それぞれ持って…

春の薩摩琵琶の行事予定

セッコクの花 令和6年5月12日(日) 第56回薩摩琵琶春季弾奏大会 開催時間:13時~17時 出入り自由 観覧無料 場所:黎明館講堂(黎明館駐車場有)

金曜日の夕方

図書館 特に何か用があるわけではなく、渋滞を避けて、久しぶりに立ち寄りました。年度末、学生も進路が決まった人は喜びの渦中でしょうが、希望が叶わなかった人は、それぞれの一年が始まるのです。たまに見かける浪人風の方、親御様がお弁当を作ってくれて…

茶花

射干の花 今日は茶道の当番でしたので、早めに行き、先生の準備の手伝いをしました。いつも茶花を持ってくる方から花を預かり、その中に射干(シャガ)の花がありました。山の水が通るような場所に群生する射干は、とても好きな花のひとつです。沢などで見か…

夜、独り福祉館で思うこと

草も桜花を散らす桜草 薩摩琵琶も、ほかの楽器のように、種類があります。見た目では、絃の数や柱の数が異なっていたり。最初の出会いは、そんなきっかけから、やりとりをするようになりました。誤解から、しばらく練習を離れていたようですが、『続けます。…

春分の日

ぼた餅 春のお彼岸の中日ですので、お供え用のぼた餅を作りました。

夕日を見て

エンディング曲「まぼろしの人」を思い出す夕日 昔、再放送のドラマを見て、横溝正史シリーズ金田一耕介のテレビドラマに夢中になったのを思い出しますw。昔の時代劇などを見ていて思いますが、役者さんとかストーリーがすごくよくできていると思います。

山桜

満開の山桜 今朝は、ウグイスの初音で目が覚めました。近くの林で一生懸命に練習しているようです。車の通りも少ない静かな朝のひと時、寝床で耳をすまして、もう少し!と応援しかたでした。 いにしえは散るをや人の惜しみけむ 花こそ今は昔恋ふらし(一条摂…

春の陽気

薩摩琵琶の浮彫 日差しが強く初夏のような気候のなか、甲突川沿いの木市を見て、そのまま小川町の陶器屋さんに行きました。お茶碗が欠けてしまったので、買い替えるために選んでいると、お店のおじいさんが来て、有田焼と波佐見焼の話をしてくれました。300…

春の木市

甲突川沿いの広場 冬は、いつの間にか終わり、春のお彼岸も近くなりました。今年も、明日から木市の開催時期になったようです。カラフルなテントと、街路樹のクスノキの若葉を見ると、春の訪れを感じます。 よく行く中央駅裏の商店で、仏壇に供える白菊の切…

薩摩琵琶同好会例会~令和6年3月~

今年度、最後の例会でした。午後2時から例会が始まり、参加した方々が、金剛石、春日野、小敦盛を弾奏しました。最後に、会計報告など事務連絡がありました。 今年は、薩摩琵琶同好会大正13年発足から100周年とのことでした。当時、薩摩琵琶同好会は、…

大干切のお稽古

都忘れ 少し寒の戻りを感じる夕暮れ。帰宅の車の渋滞を横目に、街中の公民館へ練習に行きました。今日も、基本の手を練習でした。最初は、「ん・・?今さら?・・できるのに」と思いながら練習していましたが、途中から「細かい余韻を練習しろということか!…

お茶の葉

連翹の花 旅行から戻ると、一番先に感じることは、鹿児島の緑茶がとてもおいしいことです。 身近に買えるお茶の葉の品質の良さには、いつも感心します。よく一番安いお茶の葉を選んでは、いろいろと試して比べてみる楽しみもあります。 土地それぞれいろいろ…

今日も、明日の昨日

琵琶の根付 今日は、一人練習でした。ふと、よい香りがするなと思い、探してみると、しばらく弾かないうちに琵琶に線香の香りが染みついていました。思えば、ここの公民館にも、長く通ったなと一人思う今日でした。前は、土曜の午前。しばらく、ほかの公民館…

近江路④

近江神宮 百人一首のかるたで有名な近江神宮に行きました。境内は、木々が広がり静かでした。 恋の歌が多い気がする和歌の世界が苦手なのですが、参拝をして、もう少し和歌の勉強をしようと思いました。 石灯籠に梅の花

近江路③

逢坂関址 両脇を山に囲まれた薄暗い路沿いを歩いていくと、滋賀から京都にぬける逢坂関址がありました。今は、自動車が勢いよく走っていく道路になっています。関址を後に、市街地に戻る頃には、雨は止み、東の空に満月が出ていました。 蝉丸神社

近江路②

彦根城 ちょうど梅が咲き出した彦根城周辺の散策に出かけました。井伊家の雅楽器が、博物館に展示してあり、始めて昔の楽琵琶や楽筝を見ました。当時は、どんな音がしていたのでしょうか。お城周りのお堀が大きく、鵜や鷺、鴨など水鳥が多く、水郷の街並みに…

近江路①

琵琶湖に浮かぶ竹生島 船で竹生島に向かい、お寺とお社にお参りに行きました。昔行ったときは、まだ薩摩琵琶を知らないときでした。船の待ち時間で、ぼんやり看板を見ていてたら、「緑樹影沈んで魚樹に登る風情」と書いてあり、『春日野』の歌詞は、琵琶湖八…

さざ波の音

祇園之洲から桜島 遠くに桜島フェリーの行き来する景色が見える堤防は、近隣の人たちの散歩コースです。潮風は寒くなく、春を感じる一日でした。

切のお稽古

庭の日陰に春先になると咲く小さなヒメウズの花 年が明けて、今年最初の琵琶の練習に行きました。しばらく弾いていなかったので、「あれ琵琶って、こんな音だったけ?」と思わず、何度も聞き直して始まりました。 今日は、新参の方はいなかったので、あまり…

一言の難しさ

中国春蘭の花 蓮の植え替えを、朝からせっせと行いました。赤土に腐葉土を混ぜては、こねての繰り返しでなかなかくたびれます。泥まみれになりますが、蓮根はしっかりしていて、夏には、きっと花が咲いてくれることでしょう。 今は来られないH先生。琵琶歌の…

目覚め

天南星 里には、梅や寒緋桜が咲いて、春の景色ですが、山の中は、まだ冬のままです。少し早めに咲いた天南星と出会えました。風の音しか聞こえない山道を登り、山頂へたどり着くとお参りして、下山しました。

追い求めない時間

ずっとここで街の姿を見つめて 出会う人、去っていく人、働いている人、独り座っている人、最近は自分の人生ばかり考えない心の余裕ができた気がします。痩せた野良猫も、花にとまるミツバチも、一生懸命生きているのです。

星まつり

立春大吉 今日は豆まき用に大豆を煎りました。明日は立春。 また、新しい一年のはじまりです。

内心の燈火

ヤブランの実 庭のヤブラン。普段は目立たないのに、真っ黒な実をたくさんつけて、こんなに茂っていたんだなと思うほど、今はかわいらしい草姿です。 先日、「黄鐘調?全然したことないんですけど。」。とりあえず、してみましょうという流れで、普段はあま…

枯野

遠く雪化粧の桜島 午前中、雪が時々降りましたが、すぐに無くなってしまい、短い雪景色でした。夕方、雲間から見える桜島は、まだ雪で真っ白のままでした。 枯れススキ 年を重ねるごとに、他人や生き物を含めて、痛みや苦しさがわかるようになってきた気がし…