老鶯日記

むかしの鹿児島の面影を求めて、庭の花とともにつづります

寒蘭

秋の寒くなる頃に、静かに咲き出す寒蘭は、清貧な印象があります。寒蘭は、産地がいろいろあるようですが、南国の鹿児島で聞く『寒』の響きには、氷や雪へのあこがれを感じます。傍らに置いた寒蘭のたたずまいを見ていると、銘をつけて競う人間の姿は虚しく、何も語らずも、本来の人間の生き方さえ教えてくれているような気がします。

寒蘭のつぼみ