老鶯日記

むかしの鹿児島の面影を求めて、庭の花とともにつづります

尼僧との思い出

学生時代、京都市内に住んでいたので、この時期頃、西国三十三か所めぐりをしました。当時は、友人もいない、勉強も不安、威圧感などで逃げ場を求めていた気がします。北白川町周辺のお店で買った500円くらいの肩掛け鞄を片手にバスや鉄道、徒歩で、今思えばよくできたなと思う広範囲でした。朝日に溶けた雪のしずくの音が聞こえる山門、苔むした多宝塔、色褪せた木地の法堂。一寺院の70才くらいの尼僧が、自分に得度の話をしていた姿は今でも印象的です。当時の自分は、そのような雰囲気だったのかもしれません。

今思えば、物や文化など古いものを大切にすることを言いたかったと思えます。